2026年8月5日 ・ 読了目安 5 分
zaicoを解約する前に必ずやること — データの持ち出しと移行の順番
在庫管理サービスの乗り換えでいちばん多い失敗は、データを取り出す前に契約を切ってしまうことです。 多くのクラウドサービスは、契約が切れると管理画面でのデータ閲覧・操作ができなくなります。データが消えるわけではありませんが、 再び触るには契約し直すしかなくなり、結果として「解約したのにもう一度払う」という一番もったいない形になります。
zaico の場合、無料プランが2026年5月31日で終了して以降、無料プランのアカウントはログインはできるものの データの閲覧・操作ができない状態になっています。同じことが有料プランの解約でも起こりうると考えて、順番を守るのが安全です。
Step 1: 契約が有効なうちにエクスポートする
zaico では「ツール」メニューの「在庫エクスポート」から CSV をダウンロードできます。件数が多い場合は生成に時間がかかり、 完了したファイルは「ツール」→「データ処理状況一覧」から取得します。この操作は契約が有効な間しかできません。
月末に解約する予定なら、余裕をもって数日前に済ませてください。ダウンロードの生成待ちや、 あとから「あの項目も要った」と気づいて取り直す時間を確保するためです。
Step 2: 取り出したファイルの中身を確認する
ダウンロードしただけで安心しないでください。開いて、次の点を目視で確認します。
- 行数が実際の登録件数と合っているか。途中で切れていないか、1行目がヘッダー行になっているか。
- 日本語が文字化けしていないか。化けている場合はファイルが壊れたのではなく、開くときの文字コードの問題です。対処法はこちらにまとめています。
- 必要な列が揃っているか。物品名・数量・単位・コード・カテゴリ・保管場所・状態など、運用で実際に使っていた項目が入っているか。
- 独自に追加した項目が含まれているか。アカウントごとに作った「追加項目」は、標準の列とは扱いが異なる場合があります。使っていたなら必ず確認してください。
Step 3: 記録が残らないものを別途控える
CSV に出てこない情報は、意識して手元に残す必要があります。見落としやすいのは次の3つです。
- 入出庫の履歴。在庫エクスポートは「いま何が何個あるか」の一覧です。「いつ誰が何個動かしたか」は別の扱いになることが多く、 必要なら別途書き出すか、スクリーンショットで残しておきます。
- 写真。物品に添付した画像は CSV には入りません。必要なものは個別に保存してください。
- 誰がどの権限で使っていたか。移行先で同じ体制を作り直すときに必要になります。人数と役割をメモしておけば十分です。
Step 4: 移行先で「実際に取り込めるか」まで確認する
ここを飛ばさないでください。移行先を決めただけ、アカウントを作っただけでは不十分で、手元の CSV が実際に取り込めることを確認してから解約に進みます。
確認すべきは3点です。①日本語が正しく表示されるか ②列が正しく対応づけられるか ③件数が全部入るか。特に③は、移行先の無料枠に上限がある場合に引っかかります。手持ちの件数が無料枠に収まるか、先に確かめておいてください。
Step 5: 解約する
ここまで済んでから解約手続きに進みます。解約のタイミングは請求の締めに影響するため、 次回請求日を確認したうえで手続きしてください。解約後もデータ自体は事業者側に保持されるのが一般的ですが、それを当てにせず、手元のファイルを正本として扱うのが原則です。
移行先を選ぶときのチェックポイント
- いつでも自分で CSV を書き出せるか。出口が確保されているサービスなら、次に方針が変わっても手元にデータを残せます。今回と同じ思いをしないための最重要項目です。
- 無料枠の基準が自分の使い方に合っているか。「品目数」で制限するのか「月間の処理件数」で制限するのかはサービスごとに異なります。
- 次の段の金額が事業規模に見合うか。無料で始められても、次が月1万円近い場合は、いずれ同じ選択を迫られます。
タナオロは zaico の在庫エクスポート CSV をそのまま取り込める設計で、列の対応づけは自動、 Excel 保存で文字化けしたファイルも自動的に読み直します。無料枠は200件までで、 これは zaico の旧無料プランと同じ件数です。CSV の書き出しはいつでも行えます。
取り込み手順は「zaicoからCSVで在庫データを引っ越す手順(5分)」に、移行先の比較は「zaico無料プランが終了 — 個人・小規模事業者の移行先まとめ」にまとめています。